- 融資の要件について
- 法人(会社)ではなく、個人事業ですが借りられますか?
- 税金を支払うための借り入れ(納税準備資金の借り入れ)は可能ですか?
- 税金の滞納がありますが、融資を受けられますか?
- 以前、融資を断られましたが、今後お金を借りることはできないのでしょうか?
- 地代・家賃などの滞納がある場合、融資は受けられませんか?
- 決算が赤字ですが、日本政策金融公庫から融資を受けられますか?
- 法人は、登記が完了してからでないと融資の申し込みはできないのですか?
- 日本政策金融公庫から借入をするときは、実績があると有利ですか?
- 日本政策金融公庫から年金を担保にお金を借りることはできますか?
- 半年先に資金が必要です。融資の申し込みはできますか?
- 過去に自己破産していても、日本政策金融公庫融資は申込めますか?
- 消費者金融からのローンがありますが公庫からの借り入れは可能なの?
- 消費者金融や他の金融機関から借り入れを行っていますが、公庫にわかりますか?
- 日本政策金融公庫の面接について
融資の要件について
法人(会社)ではなく、個人事業ですが借りられますか?
個人事業でも大丈夫です。日本政策金融公庫は、法人だけでなく、個人事業者にも資金を貸してくれますので、融資を受けるために、わざわざ会社を設立する必要はありません。
ただし、あくまで個人事業を行うための事業資金でないと、借入れすることはできません。
つまり、個人事業を営んでいても、その生活費のためには借入れはできないということです。
税金を支払うための借り入れ(納税準備資金の借り入れ)は可能ですか?
可能です。
ただし、滞納している税金を支払うための借り入れはできません。
税金の滞納がありますが、融資を受けられますか?
融資の面接時に所得税や法人税の領収書を提出する必要がありますので、税金の滞納があると新規融資は受けられないと思います。
解決法としては、一時的にでも税金を支払うということになります。
以前、融資を断られましたが、今後お金を借りることはできないのでしょうか?
まずは、日本政策金融公庫の窓口や電話で相談してみましょう。前回の融資で、問題となった事項を解決することができていれば、融資は受けることができると思います。
前回の融資のときは、何が原因で融資が否決になったのか。
その時の情報を日本政策金融公庫は持っていますので、担当者に否決になった理由を聞いてみましょう。
そしてその内容を改善して、再度融資の申込に行くとよいでしょう。
地代・家賃などの滞納がある場合、融資は受けられませんか?
資金使途のうち、借入申込書の諸経費の支払いのためという資金使途となります。
こちらについては、融資は可能だと思います。
決算が赤字ですが、日本政策金融公庫から融資を受けられますか?
赤字でも借りられる可能性があります。
納税額を抑えるために、決算書の経費を過大計上して赤字となっている場合があります。
個人事業ですと、青色専従者控除や青色申告特別控除など実際には経費として支出するものでなくても、税法上の特典として納税額を小さくできるように一定の経費計上が認められているものもあります。
また、内部留保が多く、単年度決算が赤字などの場合も、融資は可能です。
このような決算書の数字の中身については、面談時にそれを説明することで、実際の利益を基に融資の判断をしてくれると思います。
法人は、登記が完了してからでないと融資の申し込みはできないのですか?
個人のままでも申し込みができます。
法人を設立しようとする場合は、まずは個人のまま申し込みを行い、登記後に法人がその債務を引き継ぐことになります。
詳しい手続きは、日本政策金融公庫までお問い合わせください。
ただし、手続きはその分少し煩雑になりますので、お急ぎでない場合は、法人化してから申し込んでもよいでしょう。
日本政策金融公庫から借入をするときは、実績があると有利ですか?
日本政策金融公庫からの借入実績がある場合、次回の借入時に有利に働くかというと、実績が全くないよりはあったほうがよいでしょう。
しかし、必ずしも有利となるとは言い切れませんので、将来のためにわざわざ無理してまで、借入実績を作る必要はありません。
なぜかというと、日本政策金融公庫が融資をしてくれるかどうかの判断は、あくまで借入時にきちんと返済できる企業かどうかの判断となるからです。
その時に借入が可能な財務状態であれば、当然借入が可能ですし、いくら過去に融資実績があっても、借入申込み時に返済余力がない場合は、借入はできません。
ただ、借入実績がある企業の場合は、以前の借入時の基礎資料があるので、融資スピードは速くなると思います。
日本政策金融公庫から年金を担保にお金を借りることはできますか?
日本政策金融公庫から年金を担保にお金を借りることはできますか?
年金を担保にお金を借りることは、基本的に法律で禁止されています。
しかし、日本政策金融公庫では、年金を担保とした融資制度を利用することが特別に認められています。
詳しくは、日本政策金融公庫ホームページをご覧ください。
半年先に資金が必要です。融資の申し込みはできますか?
基本的に半年先の融資はできません。
半年先の話になると企業の状況は変わりますので、日本政策金融公庫としては、現時点では貸せないのです。
融資の申し込みではなく、事前相談であればできるかと思います。
せめて2~3ヶ月ぐらい先の融資ならば、申し込みが可能かと思いますので、そのときまで申込書の提出はお待ち下さい。
過去に自己破産していても、日本政策金融公庫融資は申込めますか?
はい、申込むことは可能です。
融資判断は、あくまで現在のあなたが行おうとしている事業に対して、融資できるか否かを判断します。
ただし、過去に日本政策金融公庫からの借入があり、その債務を自己破産により免責している場合は、借入は難しいと思います。
つまり、借金を踏み倒しておいて、そこからまた借入れをするということは、道義的には無理ということです。
ちなみに、日本政策金融公庫は、自己破産した人などの再起を応援する再チャレンジ支援制度を行っています。
再チャレンジ支援制度について詳しくは
消費者金融からのローンがありますが公庫からの借り入れは可能なの?
消費者金融からのローンがありますが、公庫からの借り入れは可能ですか?
かなりのマイナスポイントであることは確かですが、可能性は0ではありません。
一昔前の日本政策金融公庫であれば、消費者金融のローンがあるだけで融資は不可能ということになっていました。
可能性はゼロではないんですね。
はい。現在は消費者金融の利率が低くなってきたこともあり、一概に消費者金融からの借り入れがあるからといって門前払いを受けるわけではありません。
ただし、その際、気をつけなければならないことは、以下の二つです。
①慢性的な借り入れではないこと。
②なぜ消費者金融のローンを借りなければならなかったのか、その経緯と資金使途について日本政策金融公庫側に納得できる説明ができるかどうかということ。
消費者金融への返済があっても、それを上回る返済能力があれば貸してくれる可能性はあると思います。
消費者金融や他の金融機関から借り入れを行っていますが、公庫にわかりますか?
よくいただく質問ですが、結論から申し上げますと、以前はわからなかったのですが、現在はわかるようになりました。
㈱日本政策金融公庫は、2008年10月までは国民生活金融公庫といって国の機関でしたので、企業の信用情報を共有する全銀協などに所属せず、民間銀行にも信用情報を提供しないし、民間銀行からも信用情報をもらわなかったのです。
わかりやすくいいますと、自己破産などのブラック情報や民間銀行の借入残高などは、面接時の本人への聞き取りによる調査でしかわかりませんでした。
しかし、現在の借入申込書には、日本政策金融公庫が企業や個人の信用情報が取れることがはっきりと明示されています。
まずは、起業、独立開業して、実現可能な事業なのかということだと思います。
他者と差別化ができているかどうか?
以下は、日本政策金融公庫の借入申込書の裏面よりの引用です。
個人信用情報機関の利用・個人信用情報機関への登録等
①公庫が必要と認めた場合、公庫が加盟し利用・登録する個人信用情報機関および同機関と提携する個人信用情報機関に、お申込人(法人の場合は法人代表者)の個人情報(各機関の加盟会員によって登録される契約内容、返済状況等の情報)が登録されている場合には、それを与信取引上の判断(返済能力の調査または転居先の調査をいう。
ただし、返済能力に関する情報については返済能力の調査の目的に限る。以下同じ。)のために利用させていただきます。
②公庫が、このお申込に関して公庫が加盟し利用・登録する個人信用情報機関を利用した場合には、その利用した日および本申込の内容等が同機関に6ヶ月間登録され、同機関の加盟会員によって自己の与信取引上の判断のために利用されます。
③このお申込により公庫から借入する場合、借入金額、契約締結日および返済状況等の当該借入に関する個人情報が、公庫が加盟し利用・登録する個人信用情報機関に登録され、同機関の加盟会員および同機関と提携する個人信用情報機関の加盟会員によって、自己の与信取引上の判断のために利用されます。
★公庫が加盟し利用・登録する個人信用情報機関
株式会社シー・アイ・シー
★同機関と提携する個人信用情報機関
全国銀行個人信用情報センター
つまり、日本政策金融公庫は、民間銀行からの借入れや、クレジットカード、リース情報、消費者金融からの借入れなども照会できるようになっています。
日本政策金融公庫の面接について
日本政策金融公庫の面接時に気をつけることは何ですか?
面接といえば、最初は特に何か緊張しますが、特に緊張することはありません。
ありのままを日本政策金融公庫の担当者とお話するというスタンスでよいと思います。
詳しくはこちらをご覧ください。
面接は本人でないとだめでしょうか?
原則本人との面接となります。
面接当日に何か特別の事情がある場合は、電話をして面接の日時を変更するなどして対応してください。
すでに日本政策金融公庫と取引があり、財務内容が良好な場合は、書面審査といって面接をせずに書面だけで審査を終わらせることもありますが、初回の取引ではまず無理でしょう。
自分の会社が融資対象業種かどうかわからないのですが?
ほとんどの業種が融資対象業種ですが、金融業や、公序良俗に反する業種などについては対象業種ではありません。詳しくはこちらをご覧ください。
面接時に銀行口座を確認されていますが、何をみているのでしょうか。
通常使用している通帳のお金の動きを見ています。
例えば公共料金を支払っている口座を見れば、だいたいの方は取引をその口座を支払口座として集中させているので、大まかな取引の中身がわかります。
また、その中で消費者金融などからの借入がないか。手形帳との符号、融通手形等がないか。諸経費の支払いがきちんとなされているかなどのチェックをしています。
農業を営んでいますが、日本政策金融金融公庫から融資を受けられますか?
はい、農家でも大丈夫です。農業を営んでいる方ならば、農協や農林公庫からの借入が一般的です。
農林公庫は、日本政策金融公庫に統合されていますので、当然融資対象になります。